2025年6月12日木曜日

もくじ


上記はAIによって生成された画像です 参考URL:https://newprofilepic.com


お断り:当ブログの記事には、ヴァンパイアと執事とBLしかありません 苦手な方はそっとブラウザを閉じてお帰りください そして、当ブログのことなどあなたの記憶回路からきれいさっぱりと消去してください(お互いの心の平安のためw)
★印の付いた記事はNSFWな内容です 閲覧の際は背後注意でお願いします



登場人物の紹介

That's Another Story 

おにいさんといっしょ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

ヴラディスラウス・ストラウドの憂鬱 1 2 3 4 5 6 7 8

パスカル・ピースのΨ難(さいなん) 1 2 3 4 5 6

Parsley, sage, rosemary and thyme

早春にして君を離れ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11

私は如何にして心配するのを止めて吸血鬼を愛するようになったか 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

続・私は如何にして心配するのを止めて吸血鬼を愛するようになったか 1 2 3 4 5 6 7 番外 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17

ヴラディスラウス・ストラウドの退屈

時には昔の話をⅡ

ヴラディスラウス・ストラウドの困惑 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12

ダイスケさんといっしょ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20

That's Another Story Ⅱ

シムズストーリーテラーに25の質問

新・ダイスケさんといっしょ 1 2 3

時には昔の話を 1 2 3 4 5 

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君の名は…

ヘン・フォード・バグレーより愛をこめて 1 2 3 4 5 6 7 8 9


ヘンフォード・オン・バグレーより愛をこめて 7

パスカル「ずいぶんうなされておいででしたね いつもの悪夢ですか」
始祖「…… 行くな」
パスカル「は?」
始祖「俺から離れるな」
パスカル「? 寝ぼけていらっしゃいますか」
パスカル「どこへ行くとおっしゃるんですか 私の帰る場所はあそこ(=ストラウド・マナー)しかありませんよ」
始祖「…いつからそうなった」
パスカル「『ストラウド・マナーがおまえの家だ』 もうずいぶん前にそうおっしゃったじゃないですか」
始祖「…… そんなこと言ったか」
参照記事:早春にして君を放れ 9
パスカル「始祖様は記憶力がよろしいくせに、ご自分にとってご都合が悪いことは忘れたふりをなさる」
始祖「……(図星)」
ずるいお方だ、とパスカルは笑った

その時、俺は心に決めたのだ
あの夢の通りに、パスカルが死に瀕した時
俺は迷わず彼を「仲間」に加えよう―――と
ヴァンパイア化の申し出をふたつ返事で断った彼だが
むざむざ若死にするよりは、ヴァンパイアとなって
俺と共に生きる道を選んでくれるはずだと…



それは俺の思い上がりだったと気づくのは


そう、10年近くのちのことになる








我が ストラウドの 一族は 死なば 瞬時に 灰と化す
それに反して 人間ときたら
いちいち 亡骸(なきがら)を 土に還して やらねばならん
始祖「人間ってめんどくせえ種族だな、おい」
始祖「…… ちっ、返事もなしかよ」
始祖「おまえのへらず口も、もう二度と聞けないのか」
始祖「…… せいせいするな」
おまえの死を 報せる手紙を そろそろ サラが受け取る頃だ
パセリとセージ、ローズマリーに タイム♪
海と陸地の はざまの 1エーカーの 畑
たわわに 実った 胡椒を 収穫しても♪
おまえは 二度と 俺の元には 戻ってこない


ヘンフォード・オン・バグレーより愛をこめて 6

……間違いない
ガキの頃から何度も夢に出てきたのはこの場所だ
あれは、いつか俺がここに来るという予知夢だったのか
だとすれば…
パスカル(ああ、やっぱりここだった)
パスカル「始祖様」
始祖「何だ、パスカル よくここがわかったな」
パスカル「何となくここにいらっしゃるような気がして」
雪の中でこいつを失うという夢も
いつか起こりうる「未来」なのだろうか
始祖「パスカル、おまえさ」
パスカル「はい?」
始祖「…いや、何でもない」
パスカル「言いかけてやめないでください 気になるでしょう」
始祖「…… だから何でもないってば」


ヘンフォード・オン・バグレーの秋は短い

冬将軍はもうすぐそこに迫っていた





パスカル?
どこだ?
どこにいる?
ああ、そうだ

俺はいつだって間に合わない