2020年10月20日火曜日

おにいさんといっしょ 1



始祖様が住むストラウド・マナーはフォーゴットン・ホロウの一番奥にある
その夜、赤毛の少女が館を訪れた
少女「夜分すみません こちらはヴラディスラウス・ストラウドさんのお宅でしょうか?」
執事「おや、お珍しい 可愛らしいお客様ですね」
少女「お邪魔しま~す」
始祖「♪~」
執事「始祖様、お客様ですよ」
始祖「あん?」
執事「ほら、そこでオルガンを弾いているむさいおっさんが始祖様ですよ」
始祖「パスカル、しっかり聞こえてるぞ(怒)」
執事「失礼いたしました、言い直します かつては『フォーゴットン・ホロウのジルベール・コ○トー』と呼ばれた美少年のなれの果てがこちらです」
少女「お…」
※注:ジルベー○・コクトーをご存じない方は「風と木の詩」でググってください
少女「お、おとうさま~っ!!」
始祖「おまえ、誰や?」
少女「サラと言います あなたの娘です」
始祖「俺はガキを作った覚えはない」
サラ「あたしの母カミラのことも覚えていないんですか、おとうさま」
始祖「だから、おとうさまじゃねえって」
執事「さ~て、お茶でも淹れますか」
サラ「ごめんなさい、おとうさま 突然訪ねてきて迷惑ですよね」
始祖「うん 僕ちゃん、すっご~く迷惑」
執事「始祖様、おふざけにならないで」
始祖「ところでサラとやら、おまえいくつだ」
サラ「この春で10歳になりました」
執事「そうですか、始祖様が12歳の時のお子ですか このお・ま・せ・さ・ん♪
始祖「馬鹿野郎、俺の童貞喪失は15の時だ それはおまえも知ってるだろうが」
執事「………」 ←注:始祖様のロストチェリーのお相手
執事「お茶のお替わりをお持ちしますね」
始祖「逃げるな、この野郎」
サラ「?」
サラ「母は先週、病で亡くなりました 亡くなる直前、フォーゴットン・ホロウのストラウド・マナーを訪ねるように言い残しました」
サラ「あたしの父親はヴラディスラウス・ストラウド3世だと」
始祖「俺はヴラディスラウス・ストラウド4世 親父は7年前、事故で死んだ」
サラ「おとうさまじゃなかったんですね」
始祖「だから、最初からそう言っているだろうが」
執事「サラ様は先代のお子様…すなわち始祖様の妹君というわけですね」
サラ「…… おとうさまはもういないんだ」
始祖「………」
坊ちゃまこと現・始祖様をひとりっ子設定にしてしまったため、無理矢理、異母妹を登場させました 
つじつまを合わせるのが大変です


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