2021年12月8日水曜日

ヴラディスラウス・ストラウドの困惑 9

モリガン・ヘムロック「今日という今日は離婚よ!!」
始祖(……… また、こいつらか)
始祖「ベリサマ※、おまえもコーヒーを飲むか」
※注:ヘムロック夫妻の娘 名付け親は始祖様である → 参照記事
始祖「いや、ココアのほうがいいか 今、執事に持ってこさせる」
ベリサマ「ありがとうございます、始祖様」
始祖「おまえも苦労するな」
ベリサマ「もう慣れました」
数十分後
ヘムロック夫妻「いちゃいちゃ♥」
始祖「気がすんだら、娘を連れてとっとと帰れ」
パスカル「…で? 大事なお話とは何でしょうか お給料を上げてくださるとか」
始祖「んなわけねえ パスカル、おまえ ここに来てどれくらいだ?」
パスカル「もうすぐ8年になります」
始祖「そうか 俺みたいな不甲斐ない主(あるじ)によく辛抱して仕えてくれた」
パスカル「全くです」
始祖「……… おまえ、謙遜って言葉を知らんのか」
パスカル「始祖様の辞書には『謙遜』と『デリカシー』の二語は載っていないと思っておりました」
始祖「…まあいい これまでの献身の褒美に、おまえを我がストラウドの一族に加えてやることにした」
パスカル「は?」
パスカル「それは、私にヴァンパイアになれという意味でしょうか?」
始祖「そうゆうことだ ありがたく思え」
パスカル「お断りします」
始祖「そうかそうか ことわ… え!?
エンサイクロペディア・ヴァンピリカ第四巻
「人間を吸血鬼・ストラウドの一族に加える時は双方の同意が必要不可欠である 人間側の了解なしにヴァンパイア化したことが発覚した場合、双方とも処罰されることがある」  
これ以降のふたりのやりとりはこちらです


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