2020年10月29日木曜日

おにいさんといっしょ 6

こうして寝顔を見る限りでは、あの頃の「坊ちゃま」とさほど変わりがない
似合いもしない髭を生やし始めた本当の理由を私は知っていますよ
年長のヴァンパイアどもに「年若の始祖」と侮られまいと必死なんですよね
執事「お休みなさいませ」
執事「!? エルヴィラ様、いつからそこに」
エルヴィラ「ふ~ん あいつがあたしの父が持ってくる縁談をことごとく断っていたのは、つまりそうゆうわけだったんだ」
執事「何か誤解なさっていませんか?」
エルヴィラ「あいつが両刀使いだなんて、とっくに知っているわよ」
執事「ですから、始祖様と私はエルヴィラ様がお考えになっているような関係では」
始祖様にとって私はただの「食料庫」 それ以上でもなければそれ以下でもない
パセリとセージ、ローズマリーにタイム♪
こよなく愛したあの娘に 伝えておくれ
…今でもおまえを愛している、と♪
執事「♫」
パスカルは料理スキルMAXなのです うちにもひとり欲しい
サラ「ただいま」
執事「お帰りなさいませ ちょうど血清フルーツ※パイが焼き上がったところです」
※注:ヴァンパイアの大好物であるブラッドフルーツのこと 「ザ・シムズ3」では「血清フルーツ」と呼ばれていた ぶっちゃけプレーヤーの誤記であるが、あえて訂正はしない
エルヴィラ「あ~ら、いい匂いがすると思ったら」
執事「エルヴィラ様もお召し上がりになりますか」
サラ「パスカル、これを食べたら宿題を手伝ってくれる?」
執事「かしこまりました」
エルヴィラ「このレシピを教えてよ、パスカル 彼に作ってもらうから」
執事「ご自分でお焼きになるのではないんですか?」
エルヴィラ「家事全般は彼の受け持ちなの どうせ仕事もないし」
執事(それって、俗に言うヒモじゃないですか)
執事「そういえば、エルヴィラ様はサンマイシューノでお医者様をなさっているとか」
エルヴィラ「そう、血液内科のスレイヤー先生」
エルヴィラ「笑っちゃうわよね ヴァンパイアのこのあたしが吸血病患者の治療にあたってるんだから」
執事「すばらしいブラック・ジョークですね」
冗談ではなく、本当にエルヴィラ・スレイヤーは血液内科専門の医者です
サラ「パスカル、訊いてもいい?」
執事「はい、何でございますか?」
サラ「パスカルっておにいさまの奥さんなの?
執事「お、奥さん…って 私が女に見えますか?」
サラ「ううん スキンを変えたら妙に女っぽくなったってプレイヤーはぼやいているけど」
執事「メタ発言はお控えください」
執事「私はあくまでも執事です(一応タチだし)」
サラ「でも、パスカルはおにいさまのこと好きよね?」
エルヴィラ(ぷふっ こんな子供にまで見抜かれてるじゃん)
執事(笑わないでください)


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