2021年2月16日火曜日

早春にして君を離れ 4

夜が白々と明ける頃、ようやく始祖様が帰還した
執事「お帰りなさいませ 朝帰りですか」
始祖「朝帰りじゃない、まだ夜は明けてねえって」
執事「ほー、ものは言いようですね それはそうと、ゆうべはお楽しみでしたね」
始祖「いちいち気にさわる物言いだな」
執事「左耳の下に口紅の跡がうっすらと残っています 早くお拭きになったほうがよろしいかと」
始祖「!? …そ、そんなはずはない 出がけに念入りにシャワーを浴び…っと」
執事「♪」
始祖「てめえ、よくも引っかけやがったな」
執事「まさか、こんな手に引っかかるとは思いませんでした」
始祖「やはり、じいはおまえをもう少し教育すべきだったな」
執事「……ともあれ」
執事「これからは、お泊まりの場合はちゃんとそうおっしゃってください」
執事「…帰ってこない人を待つのは苦手ですので」
始祖「…は? どうゆう意味だ?」
始祖「♫~」
始祖「♬」
Ziggy「ん~にゃ♪」
執事「Zzz…」
始祖「…おい 俺のオルガンは子守歌かよ」
執事「Zzz…」
始祖(…! もしかして、ゆうべは一睡もしないで俺を待っていたのか?)
始祖「…俺の帰りを待ってろなんて言ってねえって」←でもちょっと嬉しかったりするw
今日のZiggy:オルガンの音色に合わせて爪研ぎをしていたら叱られました
執事「反省はしていませんね」
始祖「俺もそう思う」
今日の始祖様:消防士のえらそうな物言いに腹が立つ 火を消したのは俺様だ


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