2021年3月15日月曜日

私は如何にして心配するのを止めて吸血鬼を愛するようになったか 3

坊ちゃまの 「お世話係」(=食料庫) の採用条件は、第一に健康であること
第二に係累が少ないこと 運悪く坊ちゃまに噛み殺されても、誰も騒ぎ立てたりしない――非情な言い方をすれば「死んでも誰も悲しまない者」ということだ 
天涯孤独な身の上であるパスカル・ピースはまさにうってつけであった
だが、パスカルはただの「食料庫」として終わる男ではなかった
Ziggy「にゃ~ご♪」
パスカル「ごめんね、Ziggy あとで遊んでやるから」
Ziggy「な~ご(つまんないにゃあ)」
執事「なかなか上達が早いな わしも教え甲斐がある」
パスカル「ありがとうございます」
始祖(パスカルめ、Ziggyの餌をやり忘れているな)
Ziggy「にゃ♪」
始祖「最近、パスカルにあれこれ仕込んでいるようだな」
執事「坊ちゃまのお許しがあれば、ゆくゆくはあの子に私の後を任せたいと思っています 私もいつお迎えが来るかわかりませんので」
始祖「縁起でもないことを言うな、じい」
始祖「あいつにおまえの代わりが務まるとは俺には思えんが」
執事「そうおっしゃいますが、仕事の飲込みは早い子ですよ」
始祖「本気であいつを執事に仕立てたいのなら、もう少し口のきき方を教えておけ」
執事「…かしこまりました」
Ziggy「Zzz」
始祖様と老執事の間でこんな会話が交わされていたことなど、パスカルは知るよしもない
今日のパスカル:ゲームの中でも不登校
今日の執事:始祖様と老執事はわりと仲良し 始祖様が産まれた時から世話をしているという設定
老執事の名前がモリー(女性名)なのは、元もと女執事だったのを男性化したからです のちに「モティマー・モリソン」の名が与えられました 


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