2021年9月15日水曜日

スローなワルツにしてくれ 1



サンマイシューノ
この街に住むlotusこと「おかしなタス子」は
同じことの繰り返しの「日常」にいささか嫌気を覚えていた
そんなある日、彼女の元に一通の招待状が届けられた
差出人の名はヴラディスラウス・ストラウド4世
なぜか1921年9月の消印が押されていた
曰く
「親愛なる『おかしなタス子』よ
おまえの××回目の誕生日に我が館に招待してやる
ありがたく思え」
ベニー「ちょっとぉ、タス子 大丈夫なの?」
ベニー「ヴラディスラウス何とかって名前、聞いたこともないんでしょ」
タス子「ちょっとミステリアスでおもしろそうじゃん♪」
※ネット上で知り合った「誰か」のお誘いに乗るのは極めて危険な行為です 良い子はけっして真似しないでね 
ベニー「くれぐれも気を付けてね」
単調な「日常」から脱却できるかも――その時、タス子にはそんな思いしかなかった
招待状に添えられた地図を頼りにフォーゴットンホロウにたどり着くまでまる1日を要した
タス子「(ぜいはあ)迎えくらい寄こしやがれ」
タス子「ピンポ~ン♪」
「ザ・シムズ4」ではドアチャイムは廃止されています
古びた洋館の重い扉を開けると
まだ年若い執事と猫が出迎えた
執事「始祖様、『おかしなタス子』様がいらっしゃいました」
始祖様と呼ばれたこの人物がヴラディスラウス・ストラウド4世であろう
始祖「おお、よう来たのワレ」
タス子「なんで河内弁?」
始祖「ホントに来るとは思わなんだな」
タス子「はあ!?」
無精髭のおかげで老けて見えるが、始祖様は20歳そこそこの若造だった
始祖「おまえを呼んだのは俺の意思ではない 『天の声』だ」
説明しよう シムズの世界においてプレイヤーは神、シムたちは神(=天)の命令に背くことは許されない
始祖「夜まで地下の棺桶で休眠する パスカル、相手をしてやれ」
執事「かしこまりました」



始祖「じゃあな(どろんっ)」
タス子「………」
フォーゴットンホロウに来たことを後悔し始めたタス子でした


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